今回の「仏生山散策」は、桜満開のシーズンに浄土宗の寺院「法然寺(ほうねんじ)」を尋ねました。敷地内には駐車場も完備され、本格手打ちさぬきうどんのお店まであります。
法然寺は浄土宗の開祖である法然が讃岐に流されたた際に滞在していた那珂郡小松荘(現まんのう町)に創建された生福寺が前身であり、1668年(寛文八年)高松藩藩主松平頼重がこれを現在地に移して復興しました。江戸時代には高松藩松平家の菩提寺として栄えたそうです。
何といっても一番に目に入るのが、凛とした雰囲気で建立されている五重塔。実は建てられたのが平成23年1月25日と、今から8年前です。高さは24.24mで、本尊仏舎利を祀っています。
次にご紹介するのはなんとも迫力のある「仁王門」。法然寺には合わせて4つの門(仁王門/黒門/本堂門/涅槃門)がありますが、その中で一番大きくて立派な門がこちらの仁王門です。19世紀初期に建てられた門で、阿・吽金剛力士像が安置されています。
その仁王門から奥へ進むと満開の桜を装いに「鐘楼門(しょうろうもん)」がお目見えです。訪問時は桜がとても綺麗ですが、梅雨の時期には紫陽花が境内を彩ります。
今度は「鐘楼門」から仁王門を見下ろした景観です。奥には仏生山公園の前池が見え、さらにその奥には「日山(ひやま)」が見えます。絵画の一枚のような構図が訪れた人たちを高揚させます。
そして最後にご紹介するのが、「来迎堂(らいこうどう)」です。大変急な参道石段を登った終着点、ここはまぎれもなく極楽浄土。まばゆいばかりの二十五菩薩が楽器を奏で、天に舞い、浄土からのお迎えを体感で見るそうですが、堂内は、毎年8月16日と、12月31日の夕方に行われる「万灯会(まんとうかい)」でのみ公開されるそうです。残念ながら今回は拝観できませんでした。
いかがでしたか?
気温もあがり、本格的な春を迎えるシーズンとなりました。有名観光地の訪問も魅力的ですが、地域の由緒あるお寺への参拝も旅の楽しみ方のひとつではないでしょうか。
合掌は、仏教発祥の地であるインドから伝わった礼拝方法です。右手は仏様を、左手は衆生(生き物すべて)を表す両手を合わせることで、両者がひとつになり成仏して欲しいという気持ちを表しています。合掌はその他に、相手に対する尊敬の気持ちを表す際にも用いられますので、大切な人を想ってのご参拝もおススメです!
■法然寺
〒761-8078 香川県高松市仏生山町甲3215
TEL:087-889-0406
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